第10回リフレクティブSV勉強会

2024年10月26日

 以下の通り、第10回リフレクティブSV勉強会が開催されました。尚、開催はZoomを原則として、2か月の1回の頻度で定期的に実施しています。

■ 日時:2024年10月20日(日)10:00-12:00

■ 参加者:全7名
2019年度修了者:3名
2020年度修了者:1名
2021年度修了者:2名
2022年度修了者:1名

■ スケジュール
10:00-10:30 自己紹介(ひと夏の思い出)
10:30-11:05 グランドルールの確認&SV
11:05-11:15 リフレクティブチーム(RFT)からのリフレクション
11:15-11:25 バイザー&バイジーの感想①
11:25-11:40 つづきのSV
11:40-10:00 全体感想、バイジー&バイザーの感想②

■ 実施記録
 SVeeはある企業に非常勤で勤めている心理職。障害者雇用(視覚障害)で雇用されているAさんに対応したケースでの体験を振り返りたいという要望のもと、リフレクティブSVが実施されました。今回のテーマは「見えないことの共有」でした。
 冒頭、言語化が難しかったということで、SVeeから80字程度でAさんの属性とSVでの要望が提示され、SVorがSVeeの組織での立場を確認するところから、SVが始まりました。
前半、SVeeから、Aさんの体調不良の現れ方、障害の状況(見え方)や、ふだんからの頑張りの様子が語られました。SVorが、あいづちや支持的な応答、確認などをしながら聞くなかで、SVeeから対応のプロセスやその際の考えなどが語られます。途中、「Aさんが体験する世界をどこまで理解できるのか(到底、無理だ)」「(ここで少し)手助けしたところでなんになる?」といった疑問、葛藤も出されました。
 リフレクションでは、SVorの率直な質問やフィードバック、ときにユーモアを交えた応答の有効性が指摘されました。同時に、SVeeが、自身の限界を感じながら、Aさんに向き合っている態度を支持する声も多々聞かれました。
 つづきのSVでは、SVeeから、Aさんが制限のなかで進路選択をしたことと、(少し)楽になったらしい様子が語られ、SVorは、なぜその選択に到達できたか検討し、言語化するよう、SVeeを後押ししていました。
 最後の感想でSVorから「私も複雑な気持ちをもちながら」と語られました。セッションを通じ、参加者各々が様々な気持ちを体験したようです。受け入れざるを得ない限界を前にどう臨むか、参加者全員にとっても大きな課題だと感じられました。