第5回リフレクティブSV勉強会

2023年09月07日

 以下の通り、2023年8月27日に第5回リフレクティブSV勉強会が開催されました。今年度は2か月の1回の頻度で定期的に実施していきます。尚、開催はZoomを原則として、ただ年度内に1回は対面で実施できたらと思います。

■ 日時:2023年8月27日(日)10:00-12:00

■ 参加者:全6名
2019年度修了者:1名
2020年度修了者:3名
2021年度修了者:0名
2022年度修了者:2名

■ スケジュール
10:00-10:20 自己紹介
10:20-10:55 グランドルールの確認&SV
10:55-11:10 リフレクティブチームからのリフレクション①
11:10-11:20 バイザー&バイジーの感想①
11:20-11:35 SVの続き
11:35-11:50 リフレクティブチームからのリフレクション②
       バイジー&バイザーの感想②
11:50-12:00 本日トピックについての意見交換とクロージング

■実施記録
 自己紹介では、「略歴/現在の職務/関心のある臨床領域/臨床技法」について一人2分程度で話した。これまで簡単には語られたこともあったものの、改めてお互いのバックグラウンドを知ることができ、大変興味深い時間となった。
 今回は、SVee-SVorがSV講座の同期という関係の中での実践となった。
 前半SVでは、提出事例のベースとなるSVeeの職場構造の説明が中心に語られた。SVeeは求職者が仕事を探す機関に所属している。そこで、キャリアコンサルタント資格保持者が担う「アドバイザー」が求職者のニーズをふまえて面談対応を行っており、SVeeはその「アドバイザー」たちへのコンサルテーションを行っている。ケースそのものの難しさのみならず、組織の構造的な課題を背景にした介入の難しさの両者が、SVを通じて浮き彫りとなった。前半SV終了後のリフレクティブチームの感想でも、ため息とSVee、SVor二人へのねぎらいの声が上がった。
 後半SVは、SVeeが、SVorやRFTからのコメントをふまえ、いくつかポイントがあるなかで自身の困りごとが何なのか、振り返った結果から始まった。「アドバイザーが今後役割を全うし続けていくための方向性を持てるとよいと思っている」という思いが語られたことを受け、SVorがそこに焦点を当て、さらに、具体的介入の可能性の検討を促す。ケースを俯瞰的視点で再確認しながら、1人の求職者を担当するアドバイザーを変更することのメリット・デメリット、面談の意味なども具体的に検討し、「職場構造へ切り込むことが難しい」中で、「対応に新しいものを持ち込むのではなく、基本的な考え方や姿勢を地道に伝えていくこと」と、SVeeなりの方針が見出された。
 SVorの振り返りでは、セッションのなかでSVeeの思いや迷いを受け切れなかったとの反省も語られたが、SVeeからは、行き詰っていたところ、整理ができ、手がかりを得られたことで落ち着いたとのコメントもあった。
 また、感想の中で話題に上がった「BPOと発達圏でBPO心性を持つケースについて、対応や考え方に違いはあるのか」ということについて、進行役が敢えて参加者同士で意見交換をする場を設けるなど、いつもとは違う展開があり、新鮮だった。