第6回リフレクティブSV勉強会
以下の通り、2023年10月22日に第6回リフレクティブSV勉強会が開催されました。Zoomを原則として、2か月の1回の頻度で定期的に実施しています。
■ 日時:2023年10月22日(日)10:00-12:00
■ 参加者:全7名
2019年度修了者:2名
2020年度修了者:1名
2021年度修了者:1名
2022年度修了者:3名
■ スケジュール
10:00-10:25 自己紹介(略歴、おすすめの場所)
10:25-10:55 グランドルールの確認&SV
10:55-11:10 リフレクティブチーム(RFT)からのリフレクション①
11:10-11:15 バイザー&バイジーの感想①
11:15-11:30 SVの続き
11:30-11:40 リフレクティブチームからのリフレクション②
11:40-11:50 バイジー&バイザーの感想②
11:50-12:00 ディスカッション
■ 実施記録
今回の事例は、SVeeが関わっている休復職支援ケースでした。前半は、Sveeが「遅れてきた不登校」と表現しているクライアントとそれに関与する組織にどのように対応してきたのかを、Svorがじっくり聞いていました。
リフレクションチームから、SV自体の構造や時間の使い方に関する感想があり、それを受けて続きのSVでは、前半とは全く違う展開となります。
SVorが見立てを尋ねると、クライアントは本来は学生時代に向き合うような課題を経験できないまま、就職後の今それが露呈していること。またそれによって仕事上の課題が生じているが、採用~現在に至るまで会社が本人に直面化せず先延ばしてきたこと、そしていずれやってくるであろうクライアントの退職まで、皆が不毛な時間を過ごしていることへの虚無感が語られました。SVorが積極的に問いかけ、SVeeはSVorとのやり取りを通して俯瞰してケースや本質的な課題を捉えているようでした。
後半は、本ケースに限らず、各ライフステージにおける発達課題をやらないまま就職したことで、若くして休職・退職となるケースが増えてきている事実に対し、臨床家としてどう向き合ったらよいのか、というさらに広い・大きな視点に移りました。ベテラン心理士同士の意見交換が始まったあたりで終了となり、非常に見ごたえのあるSVとなりました。
"今"目の前にいるクライアントや組織にどのような支援ができるのか、そして背景にある社会課題に対してどうあるべきで何ができるのか。産業臨床が皆が漠然と感じていたことがしっかりと言語化された事例とリフレクションSVでした。